
課題がどんどん増えていくけど、何から手をつけたらいいか分からない…
「課題管理がうまくいかない…」
そんな悩み、プロジェクト現場ではよくある話。
実は、課題の定義からつまずいてるケースも多いんです。
この記事では、
課題の正しい捉え方・追い方・管理のしかたを紹介します。
30年現場にいる筆者が、何度も炎上を回避してきた実践法。
テンプレートもついてるので、明日から使えます!
お悩み

課題が多すぎていつまでたっても減らないよ・・・

課題管理で苦労している現場はよく見るね。
課題管理について、一緒に考えてみよう
結論:課題は「見える化+番人+継続」で回る!
課題管理での問題点
そもそも課題の定義ができていない

そもそも課題ってなんだっけ?!

課題は「放置するとプロジェクトに支障が出ること」。
タスクや問題とは違うんだよ。
用語 | 意味 | 状態 | 例 |
---|---|---|---|
課題 | 目標達成に向けたハードル。解決しないといけないこと | 未来に向けて | 属人化の解消、品質向上など |
問題 | 現在起きている困りごと | 現在進行形 | バグが発生、納期が遅延など |
タスク | 具体的な作業項目 | 実行中 or 予定 | ドキュメント作成、テスト実施など |
例:
- 「仕様書を作る」→タスク
- 「仕様の認識がズレている」→問題
- 「チーム内で○○の仕様認識を合わせる」→課題
課題は正しく認識して解決させないと、火種がどんどん大きくなります。
だからこそ課題管理が重要。
問題は、事象なだけでそれだけでは解決に進めない状態。
タスクは、「誰がいつまでに終わらせるか」を決めたら、
あとは実行しているか、終わりそうかを管理(=進捗管理)していくもので、
どちらも課題とは本質が異なります。

結構あるあるなんだけど、課題ではないものも一緒に管理しようとするから、「管理ができない!」となっていることが多いんだ。
まずは課題と課題以外を分けて管理してみよう。
問題だけで「背景」や「ゴール」が分からない/決められていない

えーっと、この課題ってそもそもなんだったっけ…?

「なんでそれが課題なの?」ってことよくあるよね。
だからこそ、課題には背景とゴールは必須。起票時に一緒に書いておこう
項目 | 内容例 |
---|---|
問題 | テスト環境が不安定でテストに時間がかかる |
背景 | DBサーバのリソース不足で接続切れが発生 |
ゴール | 安定した検証が可能な環境を構築し、週明けテストを開始できる状態にする |
問題:「既に起きていること。状況」
背景: 「なぜこの課題が起きたのか」
ゴール: 「どうなれば解決とみなせるか」
課題をこの3点で考えると、対応の精度もスピードも一気に変わります。
課題の番人を置こう

課題一覧はあるけど、増える一方で減らないんだよね・・・

誰かが常にチェックしておかないと、放置されてしまいがち。
だから「課題の番人」を置こう
課題の番人の仕事:
- 課題を一覧にする
- 担当・期限を確認する
- 状況を定期的にチェック
- 放置されてたらリマインド!
完璧じゃなくていい。
「あれ、これ進んでる?」って聞ける人がいればOK!
課題管理ってどうやればいいの?
A. まずは、テンプレ作って見える化しよう。
ツールはExcelでもGoogleスプレッドシートでもOK!
課題管理テンプレート例
ID | 登録日 | 問題 | 背景 | ゴール | 重要度 | 担当 | 期日 | 状況 | 状況詳細 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
001 | 6/1 | テスト環境が不安定 | DBサーバのリソース不足で接続切れが発生 | 月曜までに安定動作を確認 | 高 | 佐藤 | 6/30 | 対応中 | サーバ再構築中 |
002 | 6/1 | ○○機能の仕様認識にズレがある | チャットのみで内容が曖昧なまま進行 | 全員が仕様書に同意した状態にする | 中 | 鈴木 | 6/5 | 未対応 | 6/4に認識合わせ予定 |
ポイント:
- 課題は「問題」「背景」「ゴール」で1セット(慣れていれば1列にまとめても可)
- 担当(だれが)と期日(いつまでに)は必須
- 状況(ステータス)は「未対応/対応中/完了」の3段階で十分
- 放置されてるものがひと目でわかるように!
続けるコツは?
定期的に見る・話す・動かす。それだけ!
- 定例で「課題棚卸しタイム」を設ける
- 課題が減ってたら自分や仲間を褒める
- 「面倒だからあとで」は課題の敵
まとめ
最初から完璧な仕組みじゃなくてOK。
とにかく、「誰も見てない→誰かが見る」に変えるだけでも、現場は変わります。
- 課題は「放置したら困るもの」と定義する
- 背景とゴールをセットで書く
- 番人役が必要(完璧でなくていい)
- 見える化&継続がカギ
- ツールはシンプルでOK!
コメント