
えっ、これで引継ぎ完了…?たったこれだけの資料ってアリ?

それ、現場ではよくある話だね。
今回は「引継ぎがうまくいかない理由とその対策」について整理してみようか。
IT業界30余年、フリーランスのシルバーSE。KAZです。
現場でよくある「引継ぎがグダグダ」問題。
雑な資料に振り回されて、結局自分で一から調べ直す。
そんな経験、ありませんか?
🔸 原因は、リーダー側の準備不足や丸投げ体質
🔸 属人化した業務も、引継ぎを難しくしている要因のひとつ
この記事では、
「引継ぎがうまくいかない理由」と「今日からできる対策」を、
現場目線でわかりやすく解説します。
お悩み:

「よろしくお願いします」って言われて渡された引継資料が、A4一枚のメモ…!?
これでどうやって業務回すの?

まぁ、退場する人にとっては「もう関係ない業務」だから、
どうしても熱意が下がるんだよね。
だからこそ、リーダーが主導して引継ぎの内容を指示する必要があるんだ。
結論|引継ぎは“事前準備”で9割決まる
この3点を抑えることで、引継ぎはグダグダから脱却できます。
「突然の退場」にも強いチームをつくるヒントになります。
引継ぎの現実
引継ぎ資料がまともに作られることは・・・少ない

「これでお願いします!」って渡された引継ぎ資料
3行しか書いてないんだけど!?
現場あるあるですが、「引継ぎ資料を作ってください」とお願いしても、期待どおりのものが出てくるケースは少ないです。
- 「とりあえず残しておきました」
- 「時間がなくて、細かいところまでは…」
- 「あとはソース見れば分かると思います」
この手の言い訳、聞き覚えありませんか?
人は、自分が去る現場のことに対して本気になれないんです。
「どうせもう自分は関係ない」と、心理的にも優先度が下がるのが当たり前なんです。
対処方法
引継ぎ内容はリーダーが主導して指示すべし
「資料がまともに作られていない」のは、引継ぎ内容を指示していないからというケースが多いです。
資料の中身が相手任せだと、抜け漏れだらけになります。
そこで、以下のようなチェックリスト形式のテンプレートなどを作り、
リーダー側で指定するのが有効です。
- 担当業務の概要(目的、背景)
- 業務フロー(図または手順)
- 使用ツール・アクセス情報
- 日次/週次/月次の業務内容
- 注意事項や例外対応
- 関係者一覧と連絡先
主導権を握らないと、形骸化した引継ぎになります。

なるほど、相手任せじゃなくて、
「こう書いてほしい」って明示するのが大事なんだね。
普段から“引継ぎがいらない状態”を目指す
引継ぎが必要になるのは、業務が属人化しているからです。
「この人にしかわからない」業務は、引継ぎの難易度を爆上げします。
それを避けるには、日頃から以下のような対策をしておくのが大切です。
- ドキュメントの整備(こまめに更新)
- 業務をペアで実施(属人化の排除)
- 自動化・仕組み化(マニュアル回避)
つまり、引継ぎが“発生しない”ような状態をつくっておくことが究極の対策です。

そもそも、引継ぎが必要になるのは属人化しているから。
属人化させないのも引継ぎの対策になるよ
引継ぎ作業にもルールが必要

でも、誰がチェックするかとか、どのタイミングで渡すかとか、
決まってないこと多いよね…

そうだね。事前にルール化しておくことが大事だね。
多くの現場では、引継ぎの進め方そのものが決まっていません。
- 誰がチェックするのか
- どの形式で記録するのか
- いつまでに完了させるのか
こうしたルールがなければ、「やったつもり」の引継ぎが量産されてしまいます。
少なくとも、「引継ぎ作業の完了定義」だけでも事前に決めておくべきです。
退場ルールも忘れずに

あ、アカウント削除や機材返却って誰がやるか曖昧なときがあるんだけど

退場時のチェックリストを作っておくと安心だよ
引継ぎが終わったらそれで完了…ではありません。
退場に伴う各種手続きや作業(例:アカウント削除、備品返却、社内通達など)も抜けがちです。
退場時にバタつかないためには、
- 退場チェックリストの作成
- 締切や担当者の明確化
- リーダーによる確認フローの設置
といった、退場プロセスのルール化が重要です。
特にSESでは契約期間終了のタイミングが明確なので、事前に準備しておくのがベストです。

過去には、資料の権限変更(オーナー変更)をしていなかったので、
退場する人が作成していたGoogleドキュメントなどが一切使用できなくなった・・・なんてことがあったよ。
まとめ:“引継ぎは準備が9割”
引継ぎ作業がうまくいかないのは、相手任せにしていることと、普段から備えていないことが原因です。
まとめると、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 資料は期待しすぎず、内容はリーダーが主導で指示する
- 普段から属人化を避け、業務を見える化しておく
- 引継ぎや退場のルールを事前に整備する
「いざ」というときにバタバタしないために、今日から少しずつ整備していきましょう。
未来の自分が感謝してくれるはずです。

引継ぎ作業そのものは価値を生まないため、結構おざなりになりがちですが、
業務を遂行する上では切っても切れないもの。
「引継ぎをおざなりにして良いことなし」です。
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