
あれ…最近ツナマヨくん、何も相談してこないな。
僕、ちゃんとリーダーできてるのかな…?
IT業界30年以上、フリーランスSEのおにぎりです。
若手リーダーとして頑張るあなた、こんな悩みに心当たりありませんか?
「気づくと「忙しい」が口癖になっている」
「最近、メンバーから相談が上がってこない気がする」
「トラブルの報告が、いつもギリギリになって出てくる」
その違和感、見過ごすと危ないサインかもしれません。
リーダーの「忙しい」は、本人が思うより強く、チームの空気を変えてしまう言葉です。
この記事では、「忙しい」が口癖のリーダーが静かに失っていくものと、相談される関係を取り戻すための具体的な工夫を、僕自身の体験をもとにお話しします。
「忙しい」は、メンバーへの”Goサイン”ではなく”Stopサイン”
リーダーが「忙しい」と言うと、本人は「頑張ってます」のアピールのつもりかもしれません。でもメンバー目線だと、受け取る意味はまったく違います。
- 今は話しかけるな
- 自分の問題なんて、この人に持っていっても負担になる
- 相談する前に、自分で何とかしろと言われそう

リーダーの「忙しい」は、ただの状態報告ではなく”相談するな”という空気そのものなんです。気づかないうちに、チームの相談窓口を自分で閉めてしまっているわけですね。
実際にあった話:ツナマヨくんの「言えなかった一言」
あるプロジェクトでの話です。若手のツナマヨくんが、開発中の仕様に違和感を持っていました。「お客さまの要件と設計書、微妙にズレてないか?」と。本来なら僕に相談して、早めに確認すべき内容です。
でも、そのときの僕はこんな感じでした。

(画面に向かってカタカタ…)ごめん今バタバタしてて!あとで!

あ…はい、大丈夫です!たぶん自分で調べれば分かるんで…!
結局、その違和感は2週間後のレビューで発覚。「その設計、お客さまの要件と違いますよね?」と指摘され、結合テスト目前の手戻りになりました。ツナマヨくんに後日聞くと、こう言われたんです。

本当は、最初のころから気になってたんです。でも、おかかくん毎日しんどそうだったから…僕のちょっとした違和感レベルで話しかけちゃ悪いなって。

…それ、早く聞いてたら一番防げてた問題だ。僕、「忙しい」で一番大事な情報の入口を塞いでたんだ。
「忙しい」リーダーが失っている3つのもの
この件で気づきました。「忙しい」を垂れ流していると、リーダーは気づかないうちに大切なものを失っています。
- 早期の情報:違和感・リスクの芽が上がってこなくなる
- メンバーの主体性:抱え込み癖がつき、判断がギリギリまで遅れる
- 信頼残高:「相談しても受け止めてくれない人」という評価が定着する
一番怖いのは、これらの損失が「なんとなくチームの空気が重い」「なぜかトラブルが起きてから報告される」という形で、静かに積み上がることです。気づいたときには手遅れに近い。
しゃけ先輩に言われた、一発でグサッとくる一言
悶々としていた僕は、別チームのしゃけ先輩に相談しました。厳しいけど的確な正論をくれる、頼れる先輩です。

しゃけ先輩…メンバーが相談してこないんです。僕、忙しそうに見えすぎてるんですかね?

お前さ、リーダーが忙しいのは当たり前だろ。問題は「忙しそうに見えてるか」じゃない。「忙しい中でも、俺はお前の話を優先するぞ」って姿勢を出してるか、だよ。

「忙しい」って言葉、口に出す前にちょっと考えろ。お前のチームには、「忙しい」の代わりに伝えるべき言葉が、もっとあるはずだ。

…たしかに。「忙しい」って、”今はダメ”しか伝わらない言葉ですもんね。
「忙しい」をやめて、相談窓口を開け直す3つの工夫
そこから、僕は小さな工夫をいくつか始めました。派手なことではなく、日常の口グセ・態度を変えるレベルの話です。
① 「忙しい」の代わりに”受け取り方”を伝える
声をかけられたとき、反射的に「ごめん今忙しくて!」を封印。代わりに、こんな返し方に変えました。
- ×「ごめん今忙しくて!」 → ◎「15時までこれやってるから、15時から10分もらえる?」
- ×「あとで!」 → ◎「緊急度だけ先に教えて。今すぐなら止めるよ」
- ×「それ自分で調べて」 → ◎「調べる方向だけ一緒に決めよう、3分で終わるよ」
ポイントは、「今は無理」ではなく「いつなら聞ける」「何だけ先に教えてほしい」を必ず添えること。これだけで、メンバーは「あ、この人は受け止める気はあるんだ」と感じてくれます。
② 「相談してOKの時間」を週に決めておく
僕の場合は、毎週水曜と金曜の午後を「なんでも相談枠」と決めて、カレンダーにブロックしました。「この時間はどんな相談でも歓迎です」とチームに宣言するだけ。
最初の2週間はほぼ使われませんでしたが、3週目からツナマヨくんがポツポツ使い始め、そのうち「週2回も要らないね」というくらい、日常会話で相談してくれるようになりました。

「相談OKの時間がある」ってわかってると、ちょっとした違和感でも持ち込みやすくて助かります!
③ 顔・声・姿勢で「今は聞けるモード」を出す
どれだけ言葉を工夫しても、PCに張り付いて眉間にシワを寄せていたら「話しかけるな」しか伝わりません。逆に言うと、ほんの数秒、顔を上げて目を合わせるだけで空気は変わります。
声をかけられたら、手を止め、画面から目を離し、体をそちらに向ける。この3つだけでも、相談の心理的ハードルは大きく下がります。
おにぎりさんのまとめ:「忙しい」は、誰のための言葉か

「忙しい」という言葉、よく考えると自分のためにしか機能していないんです。チームには”入口を閉める”情報しか渡していません。

リーダーに本当に必要なのは、「忙しい」の代わりに、”いつなら話せるか”や”どこまでなら今聞けるか”を具体的に示す言葉。それだけで、チームは安心して相談に来てくれるようになりますよ。

「忙しい」をやめただけで、情報も、空気も、信頼も変わっていった。口グセひとつって、こんなに重いんですね。
まとめ
「忙しい」が口癖のリーダーは、本人の意図に関わらず、チームからこんなものを奪っています。
- メンバーからの早期の相談・違和感の共有
- 若手が育つための、気軽な質問の機会
- 「この人は受け止めてくれる」という信頼残高
やるべきことはシンプルです。「忙しい」の代わりに、いつなら聞けるか・何だけ先に教えてほしいかを具体的に伝える。そして、顔を上げて受け止める姿勢を見せる。これだけで、閉まりかけていた相談窓口はちゃんと開き直します。
もしあなたの周りで、最近メンバーからの相談が減ってきた…と感じたら、自分の口グセを一度聞いてみてください。「忙しい」が出ていたら、それはリーダーとして静かに信頼を失っているサインかもしれません。


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